今の赤楚くんに、余貴美子や笹野高史レベルの芝居を求めるのは酷というものですし、あそこまでを望まれているわけでもないでしょうけれど、自身の臨界点というか、お芝居として現在の天井を叩けたのかなという疑問はあるんですよね。

 第8話、元部下・木下(見上愛)が自分のことを好きな気持ちを利用して、スキャンダルをもみ消そうとするキスシーン。このドラマにおける海斗にとってのターニングポイントだったわけですが、なんか普通のラブシーンみたいだったもんな。演出部のオーダーも含め、あそこでグチャっといけてたらもっとリアルな感情を表現できてたかもしれないと思うんです。

 でも、それだと本来の「ファン向けのアイドルドラマ」という目的からは離れちゃうか。難しいもんですな。

(文=どらまっ子AKIちゃん)