◆「寺の人は檀家のお布施で贅沢をしている」という誤解

――テクノ法要というのは斬新ですね! お坊さんと結婚された松村さんは、お寺で働く上での苦労や気をつけていることはありますか?

松村恵里香さん(以下、松村):檀家さんをはじめとする周りの方々への心配りは忘れてはいけないので、自分たちがどう見られているかという視点が常にありますね。たとえば、車や持ち物、着る物にも気を遣います。

よく『坊主まるもうけ』と言われますが、私たち寺族の者は給与制で、きちんと確定申告もしていますし納税もしています。宗教法人が非課税な部分があるので、勘違いをされている方もおられるようです。

お布施としていただいたものは、一旦お寺(宗教法人)の会計に入り、まずはお寺を守るための維持費、運営費になります。そして、住職以下寺族、スタッフはそこからお給料として賃金をいただきます。そのため、普通のサラリーマンと同じ生活をしています。

「私たちのお布施で、贅沢をしている」と思われないよう、慎ましく生活はしていますが、何か発信する際はもちろんですが、普段から持ち物や身に着けるものにも気を遣いますね。

――お坊さんは税金が全くかからないと誤解していました!