マンションが売れないときの対策は?

(写真=Africa Studio/Shutterstock.com)
数カ月は我慢してみたけれど、やっぱり一向に売れる気がしないという場合には、何らかの対策をした方がよいかもしれません。ここからは、売るための対策についてみていきましょう。

価格を見直す

物件の価格が原因で売れない場合には、早急に価格を見直す必要があります。物件の価格を単純に下げるという視点ではなく、立地条件や設備、リフォームの有無などから総合的に判断して、買い手が「これなら納得できる」というお得感を見いだせるような適正価格を目指しましょう。

住宅ローンの残金とのバランスなど、高く売りたい理由があるかもしれませんが、いつまでも売れ残り、「売れない物件」のレッテルを貼られるのは避けたいですね。価格を下げたら、広告などでアピールすることも大事です。

リフォームをして売り出す

物件の内装や設備の古さが原因なら、リフォームも検討してみましょう。しかし、リフォームをするか、リフォームをしないかわりに価格を下げるか、判断は分かれるところです。マンションリフォームで、自由なスタイルを造りたいという人が増えている傾向がありますので、費用対効果で考えてみましょう。

値下げの交渉が可能なことを掲載する

物件を一度値下げすれば、もう元には戻せません。どうしても最初から価格を下げたくないという人は、「価格交渉OK!」と広告をだしてみるのもおすすめです。価格交渉ができると幅を持たせておくことで、問い合わせが増える可能性は高くなるでしょう。

物件のクリーニングをする

物件が空き家となっているなら、クリーニングは必須です。内見での印象をよくするには、清潔な空間となっていることが大切です。「ちょっとだけなら……」と荷物を置いたままにしておくなど、生活感を感じさせるのはあまり良いことではありません。多少費用がかかっても、しっかりとキレイに整えておきましょう。

物件に住みながら売却をする場合は、部屋の中を片付けておくことは非常に重要です。いくら物件が良いものであっても、部屋が散らかっていたら、「こんな部屋に住みたくない……」と印象を悪くしてしまうでしょう。この際、断捨離をして、スッキリとシンプルにしておくのもよいかもしれません。

囲い込みを防ぐ

物件の問い合わせが全くない場合、もしかして「囲い込み」になっていないかを調べてみましょう。物件を仲介してもらうには、不動産業者と媒介契約を結びますが、「専任媒介契約」や「専属専任媒介契約」の場合は、注意しなければなりません。

これらは、基本的に他の不動産業者へ物件の仲介を依頼することができないものとなっています。レインズと呼ばれる不動産の情報登録への義務はありますが、登録の証明を受けたあとで、情報を削除されてしまうこともゼロではないようです。

「一般媒介契約」の場合でも、不動産業者が囲い込みをしている可能性はあります。自分の物件がどのように掲載されているか、また、検索するとたくさんヒットするかなどは、調べてみたほうがよいでしょう。

物件の広告を工夫する

広告の出し方で、売れるか売れないかに大きく影響があります。たとえば、テレビのCMで印象に残った商品を、ついつい買ってしまうことがありますよね。

物件のアピールポイントは、駅に近いことばかりではありません。公園や川、海など自然が近いこと、静かな環境でゆったり過ごせることなど、周辺環境での良い点はまだまだあるかもしれません。また、管理組合がしっかり機能しているなど、視点を変えればアピールできるポイントはいろいろ見つかりそうです。

不動産業者さんともこまめにコミュニケーションを取って、魅力が伝わる広告になるよう工夫してみましょう。

売れない原因を見極めて早めの対策を

(写真=xtock/Shutterstock.com)
マンションをスムーズに売るには、売れない原因をみつけ、それに対する適切な対策が必要です。売れない原因は単純に価格だけではない可能性もあるため、本当の原因は何なのか、不動産業者と相談しながら前向きに検討したいですね。

「売れないマンション」というイメージができあがってしまう前に、対策を講じるようにしましょう。

文・岩野 愛弓(住宅・不動産ライター、宅地建物取引士)/DAILY ANDS

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