◆雰囲気を和ませる救いの一言
だって聴き手のぼくの目の前には、当たり前だけれど、収録中ずっと岩ちゃんがいることになるのだ。スーパースターを前に、そんな緊張をこちらはお首にも出しちゃいけない(と、今ここで書いてしまうと、全てが明るみに……)。命がけの一発勝負。
苦し紛れのアイスブレイクとして、ぼくはいかに岩田さんのファンであり、岩田剛典研究をライフワークとしてきたかを素直に打ち明けることにした。2023年に岩田さんについて連載したコラム本数(実に21本!)を数え上げ、「MATE」(三代目JSBファンの呼称)を自称することもいとわない。
あぁ、これはすこし気張ってしまったかなと内心ヒヤッとしたのだが、さすが岩田さんの懐は広い。「えぇ、そんなに!」とソフトな感嘆交じりでぼくの緊張だけでなく、収録現場全体の雰囲気すら和ませてくれた。幸先よい救いの一言に他ならなかった。