◆「自分のやり方はなんだろう?」と考える

前田敦子さん
――自分の生き様をお子さんに見せるっていう先ほどの子育てにも通じますよね。

前田:そうですね。母はずっといろいろな挑戦をしていたから、自分も挑戦してみようみたいに思ってほしいんですよね。そうすると、夢を持ちやすい子になれるかも知れない。「夢なんか持つもんじゃない」という人もいますが、夢は持ってなんぼだと思います。じゃないと、可能性は本当に増えていかないなと。

わたしは行動力があるわけではないのですが、想像力はあるみたいです。想像から先に入りますね。そしたらそっちに自分がたぶん動いていっているんだと思うのですが、けっこうゆっくりなんですね。しかもちょっと面倒臭がり屋なので「よし、これもやる、あれもやる」みたいなタイプではないんです。だから、そういう人を見ているとすごいって思うのですが、それができないから「自分のやり方はなんだろう?」みたいに考えます。

そうやってのろのろとそっちに動いて行っているんです。「あ、動けているな、今」って感じるきっかけみたいなのが、たびたびあるみたいな。そういう感覚でなんとなくできていくのが、今のわたしです。

<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>

【トキタタカシ】

映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。