◆一瞬たりとも目が離せない、謎多き史実を元にした歴史サスペンス
正しいと信じることのできる道を進むこと。それは時に途方もない勇気を必要とする。正しさよりも権力者の思惑が優先されるような世界や、まして力ない一市民であれば、なおのこと。
1645年の朝鮮王朝時代、盲目のギョンスは病気の弟の医療費を稼ぐため、とある秘密を隠しながら宮廷で鍼医(はりい)として働いていた。人質になっていた清から8年ぶりに帰郷した国王の息子・ソヒョンにその秘密を気づかれてしまうものの、彼はギョンスに優しい言葉をかける。
ところがある夜、ソヒョンは突然、意識不明の状態になり、顔が黒ずみ、七つの穴から血を流すような惨い状態で亡くなってしまう。その死の真実を“目撃”してしまったギョンスは、宮中の陰謀に飲み込まれ、追われる身となりながらも隠された真相を暴くため、闇に身をひそめる。
世子毒殺事件という謎多き史実を元にした歴史サスペンスである本作。裏切りに策略、敵味方が入り交じり、息つく暇もなく二転三転する状況はあまりにスリリングで一瞬たりとも目が離せない。