◆体重120kg→60kg、37年間交際経験ゼロ→出会って6か月で結婚!

とっても優しい旦那さんと、やぎゅうさんの2ショット
――急転直下の結婚、驚きました。まず婚活をはじめた理由を教えてください。

やぎゅう:やっぱりコロナ禍はひとつのきっかけだった、と思います。女子SPA!さんで「孤独のコロナ」という漫画連載をはじめさせてもらいましたが、実際に孤独感が強かった。不要不急の外出は控えるよう要請があるなかで、芸人として舞台の仕事も減り、ステイホームで家族が住む関西にもなかなか帰れなかった。

ダイエットに励んで一時的に気持ちは紛れましたが、やっぱり人恋しさもあったのは事実。父に電話したときに、「お父さんも年齢的にいつ死ぬかわからないから」と言われ、あぁ、そうか、家族は永遠じゃない。人間は自分で家族を作り繁栄していったんだな~と実感した時に、漠然と、将来の孤独を感じました。加えてこの物価高ですよ! 一人で乗り越えられる気がしない……。同世代芸人の結婚も大きいですね。

――元相方さんも結婚していましたね。

やぎゅう:そうなんですよ。夫婦共働きが当たり前の時代になり、収入の少ない売れない芸人でも結婚していった。私の同世代の芸人たちが結婚、就職など人生の転機を迎えていました。私も芸歴15年を迎え、やっぱり焦りもありましたね。太っているときは声かけられなかたのに、痩せたら増えた。今だったら、昔より婚活がやりやすいかな? と思えたのも大きい。ずっと恋愛沙汰にはネガティブだったので。

――37年間交際経験がなしを“ネタ”にしていましたが、事実だったんですね。

やぎゅう:舞台では明るく振る舞っていますが、どうも警戒心が強いし、心を開かない性格で。加えて陰キャ……。あんまり友達いませんもん(苦笑)。恋愛に疎いのは、多感な高校時代に女子校で育ったこともあります。同級生に「やり捨てされた……」みたいな恋愛話を聞くだけの耳年増で、「男って怖い~!」って経験がないのに……。あと芸人になった当時の先輩に言われた“言葉”も大きい。

――言葉ですか?

やぎゅう:私が芸人になった15年ほど前、まだ女遊びは芸の肥やしは男性芸人だけの話。女性は“女を捨てろ!”を求められた時代でした。先輩芸人に「彼氏作るやつは、面白くない。恋愛するならネタ考えろ!」とも明確に言われ、女芸人の恋愛はタブー視されていた。今思えば両立すれば、芸人として幅が広がったのでは?とも思う。もちろん、モテないのはありますが……。