今、日本は国を挙げて「キャッシュレス」社会に向かっています。
経済産業省が今年4月に発表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、日本は2015年時点で18.4%にとどまっているキャッシュレス決済比率を、10年後(2025年)までに40%まで引き上げることを目指しています。
そんな流れを受け、一般社団法人Fintech協会による記者勉強会が2018年6月14日に都内で開かれました。
本記事ではその勉強会の中で紹介された今話題のキャッシュレスサービス6つを紹介します。今のトレンドは?今後どうなっていくの?キャッシュレス社会を支える、各社の取り組みをチェックしていきましょう。
前編はこちら。
女子会で大活躍:paymo(ペイモ)
AnyPayが提供する「paymo(ペイモ)」は、個人間の割り勘や支払いを、スマートフォンで行えるアプリです。ダウンロードしてすぐ使える手軽さが人気だといいます。
「20代から30代の社会人や学生さんが、ランチや女子会で使うことが多いですね」(AnyPay ペイメント事業部 責任者 井上貴文さん)
今は、人々の働き方が変わったことで、スモールビジネスを立ちあげるなど副業する人も多くなっています。個人事業主、ショップなど、小規模のビジネス用の決済サービスが「paymo biz(ペイモ ビズ)」です。
paymo biz が提供しているのは、ECサイトを持っていない事業者でもクレジットカード決済が導入できる仕組みです。お稽古ごとの先生へのレッスン費用の支払いといった、今までは現金支払い中心だったお金も、クレジットカード払いができるようになります。
商品やチケットをウェブ上で販売する、ユーザーに月額課金するといった機能も付いています。
今回の勉強会には経済産業省の担当者も参加し、多様化したサービスをいかにまとめていくかについても議論されました。
「やっぱり弊社のものも含め、お店がどれを導入したらいいのか迷う部分もあります。統一QRコードという話も出ましたが、弊社も期待しているところがありますね」(井上さん)
SNS上の友達に送金できる:Kyash(キャッシュ)
ウォレットアプリKyash(キャッシュ)は、買い物や割り勘ができるサービスです。利用者にはプリペイド式のVISAカードが発行されます。これは審査不要で、手数料や年会費も無料、コンビニや銀行のATMでお金をチャージして使います。
利用者はこの「Kyash VISAカード」で買い物をしたり、SNSなどでつながっている友達への送金を行ったりすることができます。送金の場合、そこにメッセージを付けることも可能です。
「人々のお金の持ち方はよりデジタルになっていきます。幅広く送金するというところを模索していくなかでVISAカードとの連携が始まりました。人と人とのお金のやりとりの、キャッシュレス化を進めていきたいと思っています」(Kyash 代表取締役社長 鷹取 真一さん)
今まではスマホ内でのバーチャルなカードのみでしたが、リアルの「Kyash VISAカード」も登場しました。バーチャルが先で、後からリアルのカードができるところも、興味深いですね。