◆後悔するお客さんは「何が必要か、事前にすり合わせていない」

 マイホームを求めて、ハウスメーカーに訪れるのは「夫婦」が多いといいます。結婚、出産と、ライフステージの変化に伴う一生に一度の大きな買い物。間違ったお金の使い方をしないためには、夫婦であらかじめ「話し合う」のも必要と、乃村さんは指摘します。

「ウッドデッキ、カーポートなどに目が向いてしまうのは、事前に『何が必要か』をすり合わせていないのも原因の一つです。 僕の経験上、上手な家づくりをされるお客さんは、事前にご夫婦でしっかり話し合っています。将来的な生活で『何が必要か』が分かっているので、ダメな営業マンから不要な設備を提案されてもハッキリ断れるんです」

 実際、夫婦の意思がブレていると相談中に揉めるケースも。さらに、余計な費用がかかってしまう可能性もあるそうです。

「先例のウッドデッキでは、生活環境によってはプライバシー保護のために目隠しフェンスを建てる必要もあるんです。実際、完成後に近所から『丸見え』と分かり、50万円ほどの追加工事を強いられたお客さんがいました。また、全部屋でクロスの色を変えたお客さんは、後悔していましたね。部屋ごとの雰囲気が違うと違和感があるし、やはり、暮らしていても落ち着かないんですよ。結果、数ヶ月で大半のクロスを張り替えていました」