◆捨ててもジェラートピケの前を通ると思い出しムカつく
「昨夜ぶん投げたあのルームウェアが入った紙袋が玄関に下げてあったんですよ。こんなもんいるか!と頭にきて、そのままマンションのゴミステーションに捨ててやりました」
その日のうちに合鍵を送り返して、Nさんとはそれっきりなのだとか。
「あんな屈辱的な失恋は初めてで…まだちょっと胸の傷が癒えてませんね」
それから香織さんは、ジェラートピケの前を通る度に、Nさんの事を思い出してムカムカしてしまうそうです。
―シリーズ「思い出深いギフト」―
<文&イラスト/鈴木詩子>
【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop