◆介護業界の“広報”になれたら

芸人としての知名度も上がる中で、介護に関する仕事ももらえるようになったとのこと。芸人と介護職、二足の草鞋(わらじ)を履く安藤さんは「介護業界の“広報”みたいな役割ができたら」と考えます。

やがて「介護福祉士実務者研修」を受けられる会社と仕事をする機会に恵まれ、資格取得を目指すのです。

芸人と介護。一見、何の脈絡のないつながりかもしれません。でも、どんな状況からも人間的な懐の深さや、「できない」ではなく「できた」に光をあてる視点のあたたかさは、芸人だからこその感性ありきに思うのです。

安藤さんの笑顔は、お笑いと介護の両方の世界で、輝き続けるのではないでしょうか。

<文/森美樹>

【森美樹】

小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx