◆不治の病に苦しむ犬猫たちを救いたい

猫
 現在にゃんとす先生は「不治の病で苦しむ犬や猫を救う」という夢のため、とある研究所で研究に取り組んでいる。

「あらゆる動物のがんなどの難治性疾患のメカニズムについて研究しています。犬猫の薬は人間用の薬を流用するのが通常なので、新薬などの導入にどうしても時間がかかってしまうのがネックなんです。

 もちろん安全性は担保したうえではありますが、人間よりも動物のほうが治験を行うハードルが低いので、新しい治療を先に動物でできたらと考えています。動物での臨床結果をもとに人間の治療に応用するほうが効率的ですし、なすすべなく命を落としてしまう動物も減らせるんじゃないかと思うんです」

 海外ではすでにそういった事例もあるという。

「アメリカではヒトの小児がんに対する新しい治療法を、犬の骨肉腫で臨床試験を行うというプロジェクトが進んでいます。日本でもこういった事例をつくれたら、病気に苦しむ人間も犬猫も新薬をもっと試せるようになるはずです」