◆道長のことは、ものすっごい嫌いでした!

道長が三郎と呼ばれていた子どもの頃から、道兼は弟・道長を敵視しているように映ったが、玉置自身「ものすっごい嫌いでした」と断言する。

「父の兼家(段田安則)が、“わしも三男だ!”(第3回「謎の男」)と道長に言うシーンがあるんですが、あれとかもすごく嫌です。もちろん台本でも読んでいましたが、放送で見たときに、“こんなやりとりをしてたのか。道長いいな、羨ましいな”と思いました。自分はお父さんにあんな振る舞い(上を目指す父の考えや、自分への振る舞いにのらりくらりと意見して交わしている様子)などできないし、軽口叩けないし、父も自分の知らないところで道長とそんなやりとりをしていて。道長が愛されているのをいろんなところで感じるし。

兼家の死に目も、やっぱり道長が兼家を抱いて慟哭する。物語上、道長が生き残るからということじゃなく、いろいろすごく感じて、道兼としては道長が嫌いでした。それが第15回(「おごれる者たち」)で一気に変わったんだと思います。救ってもらったんです。道長に」