◆新関白の独裁

兼家が亡くなったことで道隆が関白の座に就いた。穏やかで、人望がある、賢明な人……という印象があったが、関白になると自分の身内や懇意にしている者たちの位を上げていく。これをすると、道隆に摺り寄る人間が増え、Noと言える人間は減るだろう。都合よく政は回せるだろうけれど、それが良い方向に働くとは到底思えない。

おまけに、道隆は全く民のことを見ない。民をもっと見る政策を、と訴える道長には下のことは下でやればいい、と一刀両断。その下の者たちがいるから、成り立つことのほうが多いのでは? と思うが……。