2021年4月7日(水) 、“読者と編集者が一緒に作る”女性WEBメディアPRIMEの初回イベント「女性と家事育児」座談会が開催されました。

テーマは、『完璧なママ』しんどくないですか?~経験者のママに抜け出したきっかけを聞きました!~

【パネラー】

  • みくりや佐代子氏(ライター・エッセイスト・単身赴任の夫を持つ2児の母)

  • とみ氏(PRIME読者・1年前に仕事復帰した小中学生3人のママ)

  • ミイ(PRIME編集部メンバー・小学生2人を1歳から預けてフルタイムで働くワーママ)

  • 司会:みわ(PRIME編集部メンバー・ママ歴半年の未婚シングルマザー)

それぞれ異なるバックグラウンドや思考を持つ女性たちが『完璧なママ』になろうと頑張り、挫折し、それを乗り越えて前向きになるまでを語りました。

「羨ましく思っている自分を認めたくない!」というしんどさ

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

ーーそれではまず、1つ目のテーマである「母親のしんどさを語る」について、みくりやさんからお願いします。

みくりや:母親のしんどさというと、最初に対子どもとのコミュニケーションと考える方が多いかもしれませんが、うちの子どもはどちらかというと大人しくて、育てやすいと言われるタイプでした。なので、しんどさは子どもに対するものより、周りに対するものがすごく大きかったです。出産した年はmixiからFacebookに発信の仕方が変わった時期で、東京に就職してバリバリ働く友達が一番楽しむ時期でもあり、みんながきらきら輝いて見えました。やれコンペで勝った、やれ海外旅行だ、そういう投稿を見ていると、会社と保育園と自宅の往復だけをしている自分と比べてしまって。女性としてきれいでありたいという意欲がすごく減っていて、化粧も眉を書くだけのノーファンデでとりあえず電車に乗る、トイレで髪をとく、みたいな…。人と比べて、どんどん劣等感に沈んでしまうというしんどさがすごくありました。

ーーSNSを見ると、きらきらした投稿が多いですもんね。例えば子どものハーフバースデーの写真とか、かわいい離乳食とか。私自身もそういうのが全然できなくて、「できていない私」は子どもに対して愛情が足りないんじゃないか、と感じてしまったり……。

みくりや:それ、すごいありました。自分ができないことしている人を羨ましく思うのを認めたくなくて。段々嫉妬や悪口に変わっていくのもしんどいんですよね。

『PRIME』より引用
(画像=『PRIME』より引用)

ーーみくりやさんはそういう気持ちと、どのように向き合っていますか?

みくりや:笑い話にしちゃうと楽になるんですよね。今こうやって皆さんとお話することによって、また一つ楽になっています。

自分に対する自分自身のキャラ付けを、この何年かで変えました。3年くらい前までは「自分はバリバリのワーキングママ」だと、自分にキャラ付けしていた気がします。今はもう無理に自分のキャラクターを決めつけることはせず、その場に応じて柔軟に変化しながら生きられるようになりました。

ーー変えるのに、勇気が要りませんでしたか?

みくりや:変えるために勇気を振り絞ったというよりは、変わらざるをえなかったという感じでしょうか。精神的に疲れたとき、私ってバリキャリじゃないのかも、ナンバーワン営業マンじゃないのかもって、一度落ちちゃいましたね。でも、そこからそれまでの仕事を辞めて文章を書く仕事になって、年収は下がったけど、自分を愛せるようになりました。