そんな『孤独のグルメ』の映画化に際し、松重は「日本の映画システムにおいて、のみ込まれる危惧があった」という考えから、監督に立候補。「一番、僕が頭に立って全体がやりやすくなれば、それでいいと思った」とコメントしている。

 また、脚本については「物語として一番大事なのはラブストーリーは絶対に入れたい」「大冒険ものにしたい。冒険とラブストーリーがある。僕らの仕事は今の社会を移す鏡。今の日本からなにかを照らし出す内容を劇映画として反映させたい」と、『孤独のグルメ』らしからぬ宣言を行っている。

 フランス・パリでエッフェル塔をバックにクランクインしたという同作品だが、松重の「ラブストーリーは絶対に入れたい」というコメントは、どこまで本気なのだろうか。

 実際、ドラマシリーズ『孤独のグルメ』も、ロマンスとまったく無縁だったわけではない。井之頭五郎には小雪(さゆき)という女性との交際歴があり、その小雪の職業は、なんと女優である。

 ドラマ版で小雪を演じたのは、目黒真希。その登場シーンは、わずか2回だ。