『M-1』は、「2年かけてファイナルに行く」と20年王者のマヂカルラブリー・野田クリスタルが語っていたことがある。まずは敗者復活で名前を売ることで、翌年のウケが大きく変わるのだという。フースーヤにとっては、まさに今年がその年といえる。今の勢いを鑑みれば、フースーヤがストレートで『M-1』のファイナルに進んでも、まったく不思議ではない。

 だからこそ、今回の『ABC』で見えた不安要素を指摘しておきたい。ネタ中のくだりである。「お集りの皆さん、レディース・アンド・ジェントルマン!」と言いそうな場面で、谷口理がこう言うのだ。

「レディース……の下着つけてまーす!」

 胸と股間を隠す谷口に、田中ショータイムがツッコむ。

「変態でしたー!!」

 今回のフースーヤのネタで、ここがイチウケだった。