ダウの2本目は、シンプルに8人であることが不利に働いたと感じた。情報が伝わる前に話が進んでしまっている。8人であることというより、4分きっかりに収めるという蓮見の律義さが裏目に出たというか。批判覚悟であと30秒使ってしまったほうが笑いは大きくなったに違いないが、コントの大会だからネタ時間を必ず守るというのも、蓮見にとっての大切なこだわりなのだろう。カッコいいな、そういうとこ。

 優勝はもしかしたら青色1号がまくるかと思ったが、僅差で令和ロマン。一昨年はカベポスター、昨年はダブルヒガシに敗れて準優勝だった令和ロマンは今年も負ければ来年も出てきたに違いない。ラストイヤーの青色1号には申し訳ないが、大会にとってはこの結果がよかったのではないか。

 今回、力ずくで『ABC』を制圧した「害悪」は年末、『M-1』に帰ってくる。

(文=新越谷ノリヲ)