◆説教臭くなく、自己責任論を押し付けるのでもなく

 前半(1~4話)は武のモラハラムーブが多く、“復讐”のための布石を打っている印象だった。「前半は『誰が敵で、誰が味方なのか』『この敵をどうやって倒すのか』ということが明確になるように作っています。ただ、後半では復讐を軸にしつつも、“女性応援”のメッセージも出せる展開を用意しています」という。

Ⓒ「くすぶり女とすん止め女」製作委員会
「ただ、“専業主婦の郁子や万年2番手のほのかがコンプレックスを払しょくして成長する”みたいな、『頑張れば輝ける』という自己啓発的なメッセージは避けました。登場人物が成長を見せて勇気を与える、というよりは、『角度を変えれば、今いる場所が変われば輝けるかも』という、ある意味“可能性”を提示したいと考えています」

 説教臭くせず、自己責任論を押し付けるのでもなく、今のままでも活躍できる場所があるということを提案したいと語った。