井岡としては、互いに世界のベルトを持ったままエストラーダとの統一戦にこぎつけたかったところだが、そのエストラーダがタイトルを失った上にバムとの再戦に向かうとなると、今後のキャリアが宙に浮いてしまうことにもなりかねない。
「昨日の試合を見る限りでは、エストラーダがバムと再戦しても、勝てる見込みは薄いでしょう。井岡にとっても、衰えの見られるエストラーダは“狙い目”でもあったということです。バムは7日に行われるマルティネスと井岡の勝者との対戦を希望するコメントを発表していますが、例え井岡が勝ってもバムとの対戦がすんなり決まるかどうか……」(同)
井岡はライトフライ級時代にローマン・ゴンサレス、スーパーフライ級でも中谷潤人と、当時階級最強と見られていた選手との対戦を統括団体から指示されながら、交渉をまとめられず「ファンの多くは井岡が強い選手から逃げたと感じたはず」(同)という過去もある。
いずれにしろ、35歳となった井岡に残された時間は多くない。まずは7日の統一戦を制し、そしてその後は、ファンの望むカードを提供してほしいものだ。