通常のドラマは1話当たりの制作費が高くても3000万円~4000万円ほどだが、大規模な海外ロケを敢行した『VIVANT』は1話当たり1億円とされている。国内でのヒットだけで回収するのは難しく、海外展開として昨年12月からNetflixで世界配信された。

 ところが、日本以外でNetflixのランキングに入ったのは台湾だけ。その台湾でもわずか1週で圏外に消え、海外では「ほぼ反響なし」という結果になっている。不振の理由については「日本のドラマとしてはスケールが大きくても、海外ドラマと比べると普通」「ストーリーや謎解きが海外の人に分かりづらい」といった点がネット上で挙げられているようだ。

 続編は前作以上の大規模な予算が投入される可能性がある。それを三部作でシリーズ化し、海外で再び大コケとなれば大惨事になってしまう恐れもあるだろう。

 ただ、先述した「THE SEVEN」は、制作協力した北村匠海主演のNetflixシリーズ『幽☆遊☆白書』を海外でもヒットさせた実績があり、同じく海外で評価されているNetflixシリーズ『今際の国のアリス』のシーズン3を手がけることも決まっている。

 『VIVANT』を海外でもウケる作品に生まれ変わらせることができるかどうかは、同社がカギを握ることになりそうだ。