◆どうせ胸キュン幕の内弁当、と思ったら全然違った
“恋の相手”と“本当の自分”を探していくラブコメミステリーとしてスタートした本作。はじめタイトルとキャスト陣をみて、「ヒロインが今どきのイケメンに言い寄られる話か。どうせ『胸キュン幕の内弁当』みたいな展開だろう」と勝手に決めつけていました。ごめんなさい。実際にはヒロインが、記憶喪失をきっかけに過去の自分と向き合い、“本当の自分”らしく生きようとする姿が丁寧に描かれていました。
嫌われることや傷つくことを恐れて仮面をかぶっていたヒロイン。3人の男たちだけでなく、職場、家族、友人と改めて対峙しながら関係を再構築していきます。ヒロインの前向きさと、“本当の自分”を大切にできるようになっていく成長ぶりに勇気をもらいました。またヒロインのまことを生見が、女性でも「可愛い~」とときめいてしまうほど愛らしく演じていたのも印象的。3人もの男に言い寄られる非現実っぷりへの納得度をもたせながらも、同性に嫌われない共感度の高さを両立していました。