◆おひとりさまの相続は、まず法定相続人を確認しておくことが大事

『子のいない人の相続準備』
『子のいない人の相続準備』より(以下同)
 子どもがいない夫婦やおひとりさまの相続にとって、大事なのは「次に託す人が誰なのか、託す人がいないのかを確認すること」だと、相続実務士の曽根恵子さんはいいます。

「誰かが亡くなったとき、その人の財産をどうするかは法律で決められています。相続する権利のある人を法定相続人といいますが、配偶者は必ず法定相続人になります。その後、子ども、親、兄弟姉妹の順で法定相続人になります。

 たとえば、子どもがいない夫婦で配偶者と死別した場合、親が生きていれば親と配偶者が財産を受け継ぎます。

 親がいなければ配偶者と兄弟姉妹で分け合います。おひとりさまの場合も同様に、親がいれば親が相続し、親がいなければと兄弟姉妹が法定相続人となります」