◆距離が縮まる周明とまひろ
一方、周明。彼は対馬で生まれたが、幼いころに口減らしのために、父によって海に捨てられた。そこを宋の船に拾われたのだった。宋では牛や馬のように働かされた。ここにいたら死ぬだけだ――そう思った周明は逃げ出し、その後、医師に助けられ、見習いにしてもらった……というわけだ。
周明から事情を聞いたまひろ(吉高由里子)。周明にもっと宋のことが知りたい、とねだる。周明から宋語を学ぶまひろ。時を重ねていくにつれて、心の距離も、隣にいる距離感も近くなっていふたり。いい雰囲気だ。
為時も、伴侶としてどうなのか、と言うがまひろは首を横に振る。周明に好意を持っているようにも見えるけれど、「友」だという認識なのだろうか。周明のほうはまひろに対してまんざらでもないような空気があるような、ないような……。
しかし、まひろが左大臣・道長(柄本佑)と繋がりがあると分かった途端に表情が変わる。
朱にはまひろは左大臣の女かもしれない、うまく取り込んで左大臣に文を書かせる、と言う。そうして交易がうまくいけば、自分の出世を世話してほしい、と朱に訴える。実は強い野心を持っている人物のようだ。
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