◆散らかった部屋を他人に見られるなんて耐えられない

 女性はよく見られたい、きれいに見られたいという欲が男性よりも強くあり、それが叶わないときにはストレスを感じます。「そんなに気にしなくても良いじゃないか」と考えるのは男性の視点です。家庭を切り盛りしてくれる妻に敬意を持つべきですし、だからこそ人を招く場合には気を使わなくてはいけません。

 では、どれくらい前に言っておけば良いのか、それは人によってそれぞれ基準が違いますから、事前にルール化しておけば、このような諍(いさか)いを回避できます。細かいことのようですが、子どもが生まれる前にぜひ話し合っておいてほしいテーマです。

知っておくべき産後の妻のこと
 夫婦の関係を改善するのに遅いということはありません。男性からの働きかけによって、良好な間柄に戻れる方法は必ずあります。一組でも多くの夫婦が仲良く愛し合いながら、長い道のりをともに歩き続けてくださることを願っています。

<文/東野純彦>

【東野純彦】

東野産婦人科院長。妊娠・出産・育児にかかわらず、思春期から熟年期、老年期まで女性の生涯にわたるトータルケアを目指す。育児における父親の役割を学ぶための「父親教室」なども開催。