◆世間とのズレや違和感を共有してきた4人

木曜劇場『いちばんすきな花』10話より ©フジテレビ
 衝撃的なまでに、「うわぁ〜変!」と思わず指を差したくなった場面がある。それは出版社に勤める春木椿(松下洸平)の自宅にて。この家は全話を通じて主要登場人物たちの憩いの場だった。

 塾講師の潮ゆくえ(多部未華子)、美容師の深雪夜々(今田美桜)、コンビニバイトのイラストレーター佐藤紅葉(神尾楓珠)の3人は(椿を含めて)全員が全員、世間とのズレや違和感を共有して椿の家に集まってきた。

 毎日のように食卓を囲み、まるで家族のような共同体に見えたものの、椿は前の住人である志木美鳥(田中麗奈)に家を売却することを決断。すると引っ越し直前になって、4人以外のメンバーも集合することになり、この展開が変なんてもんじゃない。