また、時をさかのぼれば、はからずとも“漫画の神様”手塚治虫にケンカを売ってしまった漫画家が……。

「『サラリーマン金太郎』(同)で知られる本宮ひろ志氏です。新人漫画家向けの漫画賞である『手塚賞』の受賞パーティにて、審査委員長の手塚氏が珍しく出席し、『最近の若手は人気ばかりを気にして書いている』と檄(げき)を飛ばしました。しかし、本宮氏は手塚氏の話をちゃんと聞いていなかったがために、受賞者発表の際に『漫画で一番大事なのは人気』と真っ向から反対の思想をぶちまけてしまった。以降、手塚氏から口をきいてもらえることはなかったそうですが、その後のインタビューで『あの人(編注:手塚)ぐらい人気を気にする人はいないでしょ』と言い放ったのは語り草です」(前出・サブカルライター)

 負けず嫌いが多いと言われる漫画界。「嫌われる」は最大の褒め言葉なのかもしれない。