「80年代のジャンプは“アンケート1位でないと人間じゃない”という風潮があり、嶋田氏は鳥山さんのほかにも『キャプテン翼』(同)の高橋陽一氏、『北斗の拳』(同)の作画・原哲夫氏を“敵視”していたそう。ライバルのクライマックス直前に自身の最高のアイデアをぶつけてつぶしに行くことは日常茶飯事。喫茶店で打ち合わせしていた原氏が、嶋田氏が入ってきたことに気づくやすぐに店を出て行ったこともあったほど。当時のジャンプが『黄金期』と呼ばれたのも、漫画家同士が険悪な関係になるほどしのぎを削り合っていたからこそでしょう」(サブカルライター)

 そんなライバル関係がこじれてしまった例は他にもある。有名なのは『ONE PIECE』(同)の尾田栄一郎氏と『BLEACH』(同)の久保帯人氏だ。

「久保先生の読切と尾田先生の読切が同号でぶつかり、読者アンケートの結果は尾田氏が一つ上でした。そのことから久保氏は尾田氏を目の上のタンコブと感じ、ラジオ番組にて『そのときから尾田さんが嫌いです』と告白しています。その後も、尾田氏がインタビューにて、“アンケートの女性票を意識しすぎている漫画家がいる”と懸念していたのが久保氏を指しているのではないかとの憶測が飛び交ったり、久保氏が『ONE PIECE』の連載10周年記念時にイラストとメッセージを描いたものの、『BLEACH』13周年記念本の時には尾田氏が何も描かなかったことから不仲説が浮上することとなりました」(前出・サブカルライター)