その価値について、過去の受賞者のコメントから振り返ってみたい。

 昨年受賞したプラス・マイナスは岩橋が「全国放送の賞で決勝に進んだことがなくて、ずっと劣等感がありました」と語り、「劇場こそ全てと思って続けてきた。無冠でもこんな希望を頂ける。すごくうれしく思っています」と喜びを明かしている。

 一昨年のミルクボーイは、内海崇が「漫才をしているからには絶対欲しい賞だった」「すごい師匠方が名を連ねているところに自分たちも名前を刻めた」と語り、駒場孝は「今日がスタートで、これからは漫才の大海原に出たなっていう感じです。ここからまた違うステージに上がらせてもらったという感じ」と、その思いを表現している。

 2021年は、かまいたち。濱家隆一は「これからやっていく漫才をちゃんと意識して、精進していかないとだめだなと思いました」と気を引き締め、山内健司は「もっと先になると思っていました」と驚きを隠さなかった。