◆「私の場合」で考えれば意外と未来は明るい!?

老後の支出が月12万円とわかったら、次に将来受け取れる年金額を試算。私の場合は、10万円程度だから2万円ほど足りません。女性の平均寿命は約87歳。年金受給開始年齢の65歳から22年生きると考えると、老後の赤字額は合計528万円に。もっと生きる可能性と住居の修繕費や介護費、医療費、旅行代なども考慮すると、最低でも1000万あればなんとかなりそうです。

54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし
年1回送られてくる「ねんきん定期便」に記載された二次元コードを読み取ると、「公的年金シミュレーター」というサイトに飛び、簡単に将来の年金額がわかります。
「老後資金は2000万円必要」と巷のうわさを鵜呑みにしていたころより、ぐっとやる気が出てきました。「一般論」より「私の場合」で考えた方が具体的で、モチベーションもアップします。

『54歳おひとりさま。古い団地で見つけた私らしい暮らし』では、団地での月12万円生活の工夫をさらに詳しく紹介しています。老後の不安やおひとりさまの不安を解消するためのお金の備え方や、困りごとや気持ちを整理する「じぶん会議」のやり方、介護士だからこそ分かった高齢の親との付き合い方なども収録。これからの暮らしを豊かにするためのヒントが詰まった一冊です。

<構成/女子SPA!編集部>

【きんの】

1969年生まれ。49歳の時、80代の母の介護をきっかけに都内の新築で購入したマンションから築50年越えの団地に引っ越し、母の介護をしながら自身も少し早めの老い支度を開始する。2020年、51歳で開設したブログ「団地日記」で、団地の魅力や年金暮らしを想定した月12万円生活、節約アイデア、時短家事や料理、趣味のことなど、日々自分と向き合いつつ、50代の今を楽しく快適にするための工夫を発信。37歳で離婚を経験。50歳で転職を決意し介護専門学校に入学、介護福祉士の資格を取得して52歳で正社員として介護の仕事に就く。現在は、同じ団地で別居する母親の介護、更年期障害、ストレスと闘いつつも地味で豊かな50代おひとり様生活を満喫している。