◆伊周の終わりの始まり

「伊周と隆家は終わりだな」斉信(金田哲)はそう道長(柄本佑)に囁いた。

自分が通っている女を奪われたかもしれない。そう落ち込む伊周(三浦翔平)を励ますように、隆家(竜星涼)は斉信の屋敷へと共に向かった。そして出てきた男を脅かすように矢を放つ……が、この男の正体というのが花山院(本郷奏多)だったから大変だ。

「朕は大事ない!」と花山院は叫ぶ。彼自身も大ごとにしたくなかったのだろうが、死人も出てしまった。一条天皇(塩野瑛久)としても無視することはできない。伊周と隆家には謹慎が命じられる。彼らの前回までの勢いはどこへやら、だ。

それにしても、花山院が溺愛していた藤原忯子(井上咲良)も斉信の妹なのだから、もしかして、まだ忯子の姿をどこか追い求めていたということもあったりするのだろうか。だとしたら切ないけれど、そうじゃない気もする。