アルバイト、パート、有期雇用社員、契約社員など、雇用される方の名称は会社によってさまざまですが、決まった契約期間で働いている方を「契約社員」といいます。この契約社員、正社員と条件が異なるのは当たり前だと思っていませんか?契約社員はボーナスをもらえることはないのでしょうか?

契約社員がボーナスをもらえるケースは多くない

ボーナスは法律で定められていないので会社によってまちまちです。

残念ながら、契約社員がボーナスをもらえることはほとんどないでしょう。ただ、全く出ないかというと、そうではありません。契約社員にもボーナスを支給している企業はあります。

しかし、雇用期間が決まっている方は、正社員より弱い立場といえます。特に中小企業などにおいて会社の業績があまり良くない時に賞与が出ることは少ないでしょう。

契約社員のボーナスの相場、正社員との待遇差は?

(写真=ian johnston/Shutterstock.com)

ボーナスが出たとしても、契約社員と正社員ではその金額に大きな差があるようです。

2018年8月に公開された賃金構造基本統計調査からボーナスの支給状況を見てみましょう。

正社員は平均で約103万円(注1)、正社員以外は約26万円でした。

ただ、契約社員の場合、企業の規模や産業によって差が見られます。10人以上99人未満であれば約23万円、1,000人以上の大企業であれば約28万円ですし、産業の種類によっても異なります。学術、専門技術職の産業であれば、平均約47万円でした。大企業で技術職など、専門分野を生かせる契約社員であれば、ボーナスの支給額は高くなるといえるのでしょう。

注1:正社員は学歴関係なくの平均。大学卒、大学院卒に限れば約138万円。契約社員との差は100万円と広がります。

ボーナスが出るかどうかは就業規則や雇用契約書で確認できる

(写真=Pressmaster/Shutterstock.com)

パートやアルバイトなど全ての方を含めて10人以上の会社は、入社の時の決まり事、労働条件、給与や賞与、退職の時の定めなど、法律で「必ず定めておかないといけない」必須事項が就業規則に定められています。

ただ、全員が同じ労働条件になることはないでしょうから、契約社員の場合、正社員とは異なる就業規則を作っているか、別に雇用契約を交わしているかのどちらかでしょう。

いまの会社がボーナスについてどのような規定になっているのかは就業規則や雇用契約書などで確認できます。

就業規則には、「会社の業績が思わしくない時には、ボーナスを支給しないことがある。」「○月○日に在籍した社員に支給する。」などの条件が記載されている場合もありますので、条件をしっかりと確認しましょう。