病歴がある人が保険に加入する場合の注意点

病歴や入院歴、手術歴がある場合でも、保険に加入できる可能性は十分にある。ただし、健康状態に不安がある人が保険への加入を検討する際は、以下のような点に十分気を付けたい。

通常の保険に加入できないかどうか調べる

上述のように生命保険は、健康状態に問題がある人でも無条件で、あるいは条件付きで加入できる場合がある。そこで、生命保険への加入を検討する際はまず、営業担当者や代理店に病歴や持病などについて伝え、通常の保険に加入できないかどうか調べてもらうことをおすすめする。公表されてはいないものの、各生命保険会社は独自の契約引受基準を設けており、病名や治療経過、全治後経過期間などを伝えることによって、引受可否についておおよその判断をすることができる。

生命保険会社の中には「仮査定」をできるところもあるから、引受基準だけで判断しかねる場合は、そういったサービスを利用してみるのもひとつの選択肢であろう。

特別条件の内容について必ず確認する

特別条件付きで通常の医療保険や終身保険に加入する際には、その内容についてしっかり確認しておくことが大切である。

例えば、過去に緑内障を発症したことがある人の場合、保険期間を通して「眼疾患不担保」の特別条件が付くことがある。そうすると、緑内障はもちろん、白内障の治療のために入院したり手術を受けたりする場合でも、保障を受けることはできない。一方、限定告知型医療保険に加入した場合、保険料が高かったり責任開始日から1年の削減期間があったりといったデメリットはあるものの、眼疾患による入院・手術についても保障を受けられる。

大切なのは保険料が安いかどうか、通常の保険に加入できるかどうかではなく、自分のニーズをどれだけ満たすことができるか、という点なのだ。特別条件付きで通常の医療保険に加入できる場合でも、条件の内容によっては限定告知型の保険を検討してみてもいいのではないだろうか。

告知漏れがないよう十分注意する

告知義務違反があった場合、保険会社は責任開始日から2年以内に限り契約を解除することが認められている。また、責任開始日より2年経過した後でも、告知義務違反の内容によっては保険金の給付を受けられなかったり、詐欺による取り消しを理由として契約を解除されてしまったりする可能性がある。

持病があったり、複数の病院に通っていたりすると、ついつい告知を忘れてしまうこともある。生命保険の申し込みをする際は過去の病歴や通院歴、入院歴、手術歴などについてあらかじめ書き出しておくと安心であろう。

病気があっても保険への加入は可能!ただし判断は慎重に

近年は、病気があっても加入しやすい限定告知型の保険や告知なしで加入できる無選択型終身保険が販売されている。ただ、生命保険の中には、病気があっても無条件で、あるいは特別条件付きで加入できる商品もある。健康状態に不安がある人が保険を検討する際は、自分が加入できる保険にはどのような商品があるのか、情報収集をすることから始めてみてはいかがだろうか。

文・曽我部三代(ファイナンシャルプランナー)/ZUU online

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