◆暗躍する玉置玲央、平安の美男子ビジュアルなロバート秋山
華やかな“F4”と比較して、陰の空気を纏った役どころの俳優陣にも魅せられます。第1回でまひろの母を殺害した道長の次兄・道兼を演じる玉置玲央。毎週、彼本人によるリアルタイムでのX(旧Twitter)実況も面白く、放送を盛り上げています。
玉置の繊細な演技により、回を重ねるごとに父に暗躍を命じられた道兼の葛藤を見事に表現。第1回で見せた暴君の一面とは違い、父に愛されたいと願う道兼の健気さを観ると、応援したくなってしまいます。
同じく暗躍系貴族として、凄まじい存在感を放っているのは、藤原実資(さねすけ)を演じるロバート・秋山竜次。実資は藤原小野宮流の当主で、天皇の側近。第3回では「頭中将」と呼ばれ、大和和紀氏の『あさきゆめみし』で育った筆者としては「えっ、あのイケメン頭中将が実資ってこと?」と一瞬戸惑ってしまいました(失礼ですみません……)。もちろん、頭中将は役職にすぎないのですが。
しかし、公家衣裳がよく似合う貴族としての佇まいには、平安の時代ではまさに秋山がイケメンだったのでは! と思わせる説得力があります。演技力の高い芸人さんは多くいらっしゃいますが、秋山の風格は唯一無二。実資は長寿であったことも記録に記されており、ドラマ終盤まで秋山の演技が堪能できそうです。
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