◆道長は結局どう思っているのか

五節の舞で、まひろ(吉高由里子)は母を殺した男の正体を知ってしまった。

藤原道兼(玉置玲央)。その道兼は道長の兄で、道長はあの三郎(柄本佑)――。

舞の翌日、まひろはショックで寝込んでしまった。おまけにそれが噂となり、道長の耳に入ることに……。

もちろん、まひろは道長があの場にいたことにも驚いている。が、メインは道兼だ。

自分の正体を明かしていなかったばかりに、まひろを驚かせてしまった、それも倒れてしまうほどに……と道長が思うのは当然のことである。

『光る君へ』(C)NHK
『光る君へ』(C)NHK
心配をした道長はまひろの屋敷まで会いに行く、と文を送る。

気になるのは、この段階でふたりは互いに対してどの程度の気持ちを自覚しているのか、である。

まひろの屋敷=為時(岸谷五朗)の屋敷に会いに行くということは、平安の常識で言うなれば、五節の舞でまひろに好意を持ったから通う、ということになるのでは?

その前に、五節の舞で見初められた娘のところに四角い顔の貴族のお通いがあった、という描写もあった。そのことをどこまで理解していたのかが非常に、非常に気になる。