◆ロス決定。対象は愛助なのか、演者・水上恒司なのか
村山愛助はスズ子よりも9歳下。最初に出会ったときはまだ学生で、スズ子の大ファンであった。次第にふたりは心を通わせて、結婚を考えるまでになる。が、愛助の母トミ(小雪)がふたりの仲をよく思わず、なかなか結婚できないうちに、結核を悪化させて亡くなってしまうのだ。
なんて悲しい。これからロス決定である。ロスの対象は愛助なのか、演者・水上恒司なのか、もはやよくわからないほど喪失感でいっぱいだ。でも、少しだけ嬉しいこともある。愛助の演技によって、“俳優・水上恒司”が全国区でしっかり認知されたであろうから。朝ドラ効果はやはり絶大である。
水上はまた、大ヒット中の映画で、福原遥と共演した『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(23年/成田洋一監督)でアカデミー賞第47回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞していることもあって、テレビドラマ界、映画界の両方から注目されている才能の持ち主であることを、この機会に知らしめたといえるだろう。
“水上恒司”という名前に馴染みのない人もいたと思う。名前は知らないが、顔を見たら、知っていたという視聴者も多かったのではないだろうか。
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