鈴と一星たちは“胸キュン”に溢れたラブラブ展開を繰り広げた一方で、2人を取り巻く登場人物たちの複雑な過去が、本ドラマがただのラブストーリーではないことを思い出させる。今回は、一星の親友で、「遺品整理のポラリス」で働く佐藤春(千葉雄大)の過去の一端が明らかに。

 春は、妻のうた(若月佑美)が妊娠したことを知り、浮かない表情を見せる。そして春は1人で鈴らが勤めるマロニエ産婦人科医院を訪れ、いつまでなら中絶できるのかを妻の担当医・佐々木深夜(ディーン・フジオカ)に確認。春は自分が妊娠を喜ぶことができないことを打ち明け、自分の過去を語り始めた。春は遺品整理士になる前、大手食品会社に勤めており、うたは会社の同僚だった。意気投合した2人はすぐに結婚したが、うたは仕事でどんどん成果をあげる一方、春はうまくいかず、上司に叱責される日々。家には寝に帰るだけの多忙な生活に心身のバランスを崩し、退職してしまった。家にひきこもる春をうたは気遣うが、春はかえって「生きてるのも申し訳ない感じ」にまで追い詰められていった。やっと遺品整理士の仕事を見つけ、うたとも話ができるようになったが、ようやく社会復帰できた春にとって自分の現状は「今はまだ“そこ”」どまりであり、「とても人の親になんかなれない」と自信を持てないと語るのだった。

 これまで一星とは常にふざけ、明るい表情を見せてきた春だったが、第4話中盤では一転してその表情に暗い影が差した。「暗い顔すんなよ」と春を励まそうとし、子どもの名前を付けようかと言って名前でふざけ始める一星に、つかみかかりながら「俺はそんなに強くないんだよ!」と怒りをぶつける春には、驚かされたとともに、素直でや奔放に生きる、“強い”一星との対比が見ていて辛かった。春を演じる千葉は第1話放送当初から「太った?」との声が上がっていたが、鬱でひきこもっていたという設定を汲んだ役作りだったのでは、との指摘も出ている。