◆「妻に子どもを連れ去られ、後悔」46歳男性の実話
「夫婦仲はすごくいいとは言えなかったけど、悪いわけでもなかった。でもある日突然、妻が子どもふたりを連れて出て行った。それきり子どもに会わせてもらえない日々が続いた」
そう嘆いているのは、ユウジさん(仮名・46歳)だ。同い年の妻との間に15歳と12歳の子がいる。妻が家を出て行ったのは4年前で、すぐに調停を起こされた。夫の精神的DVがひどく、夫婦関係を続けられないと妻は訴えた。勝手に別居を始めたのは妻なのに、婚姻費用分担請求もされ、月々、かなりの額を「とられる」ようになった。
「あとから共通の友人に聞いたんですが、家を出て行く前、妻は浮気していたらしい。ただ、それが事実かどうかはわからなかったし、浮気していたとしても関係が続いていたかどうかもわからない。僕は妻にほとんど文句を言ったこともないし、何がDVなのかさっぱり……。
調停においても、妻はあることないこと言いたい放題でした。車を買い換えたとき、家族の意見を聞きましたが、それも『勝手に買い換えた』と。息子とふたり旅をしたことも、『母親である自分に黙って息子を連れ出して、連絡もしなかった』って。そんなことあるわけじゃないでしょう。でも妻が何のためにそんな嘘をついているのかわからなかった。ただ、そこまで僕が嫌われていることだけはわかりました」
◆子どもたちを置いて夜遅くまで出かける妻
コロナ禍に入り、調停が予定通りに進まなくなった。ユウジさんは子どもの親権だけはとりたいと思ったが、妻の弁護士は先手を打つのがうまかった。結局、ユウジさんは親権をもつことができず、争いを長引かせたくなかったために妻の言いなりとなって離婚した。そのとき長女が13歳直前、長男が10歳だった。
「妻は子どもたちを連れて実家で生活していました。僕は毎日のように子どもたちとは連絡をとっていた。ときどき夜遅く、娘から連絡があって『ママはいない』ということがあった。妻の両親が同居しているとはいえ、子どもたちにとって夜、親がいないのは気になって。
妻が男と会っているのか、友だちと飲み歩いているのかは知らないけど、まだ小学生の子どもたちを置いていくのが不憫でならなかった。夜、家にいられないなら、僕が子どものめんどうを見るからと伝えました」