二人の演技派女優が演じる!新旧フュリオサの魅力
フュリオサは前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』から登場する、荒野の支配者イモータン・ジョーが牛耳る砦“シタデル”で大隊長を務める戦士。砂漠での戦闘に特化した丸坊主スタイル“バズカット”、顔の上半身を覆う真っ黒なグリース、そして左腕を欠損しており、金属製の義手を装着していることが特徴。実はイモータン・ジョーへ積年の恨みを晴らすべく、忠誠を誓うふりをして虎視眈々と故郷への帰還と復讐を誓う強力な精神力とタフネスを持ち合わせる。いざ脱走を試みる際には、イモータン・ジョーに囚われていた5人の“子産み女”を助けて、ともに脱出しようとするなど、強さだけでなく気高さも持ち合わせている熱い女性。演じたシャーリーズは自らバズカットの提案や、アクションへの参加など、積極的にフュリオサ像を組み立てていき、その魅力あふれるキャラクターを見事に作り上げた。
一方、アニャが演じる今回のフュリオサは、“緑の地”から誘拐される幼少期から物語が始まる。前作では詳しく描かれなかった彼女の壮絶な半生が、ついにスクリーンで明かされることとなる。幼少期のフュリオサが育ったのは、荒廃した世界とは思えないほど草木が生い茂り、リンゴなど果物まである楽園。しかしディメンタス将軍(クリス・ヘムズワース)によってシタデルに連れ去られ、大切な母も奪われてしまう。ここでポイントなのは、この時はまだフュリオサは髪も長く、左腕も健在なこと。『怒りのデス・ロード』ではフュリオサのキャラクター像はすでに完成していて、終始復讐する気満々だが、『マッドマックス:フュリオサ』ではもともと何不自由なく暮らしていた少女が、ある日突然未来を奪われ、復讐を誓う過程が描かれる。気高い意志を貫き続けるシャーリーズが演じたフュリオサと、普通の女の子が復讐の鬼に変化するアニャ演じるフュリオサの対比が、それぞれの良さを引き出し、相乗効果的にマッドマックスサーガを盛り上げる!