影響が一番懸念されたのは、第1次ラウンドで小指を骨折した源田壮亮(西武)でしたが、終わってみれば成績は昨年とさして変わらず、ゴールデングラブ賞も獲得。これを一番喜んだのは、源田を使い続けた栗山監督かもしれません」(同上)

 ただ、WBC戦士全員がハッピーな1年を過ごしたわけではない。明らかに成績は落ちた選手は、ある1チームに固まっていた。

「目に見えて成績が落ちたのは村上宗隆(ヤクルト)です。昨年の三冠王は出来すぎだったとはいえ、HR数は56本から31本に減り、打率に至っては前年の.318から.256まで急落。WBCの不調をそのまま引きずり、5月に入っても打率は1割台で、悩み続けた1年でした。

 山田哲人(同)はWBCでは“まあまあ”でしたが、シーズンはボロボロ。ここ数年、成績は低落傾向ですが、打率.231、HR14本というのはいかにも寂しい数字です。まだ31歳なので、老け込む年齢ではないはずなんですが……。さらに高橋奎二(同)もわずか4勝に終わり、防御率は一挙に2点近く下がっていて、振るわない1年でした。これ以外で成績がガックリ下がったのは湯浅京己(阪神)ぐらいですから、ヤクルト勢の不振は際立ちます。