これだけなら記事に何らかの不備があった可能性もあるが、そう単純な話ではなさそうだ。それというのも、「週刊女性PRIME」は同じ美 少年のメンバーである金指一世のスキャンダル記事を削除したばかりだったからだ。

 金指については、熱烈なジャニーズファンである20代女性がInstagramに金指とみられる男性の寝顔や一緒に温泉旅行をしているらしき写真などをアップし、肉体関係をほのめかしたことで騒動に。「週刊女性PRIME」は、この流出騒動の顛末やファンの反応などをまとめた記事を12日付で配信したのだが、14日までに削除されてしまった。

 いずれも記事の事実誤認などはファンから指摘されておらず、通常なら消す必要がないため、ジャニーズから削除要請があったのではないかと目されている。かつて「週刊女性」はジャニーズと“敵対関係”にあったが、数年前から和解ムードに。2020年には主婦と生活社が大きな売り上げをもたらす「ジャニーズ公式カレンダー」の販売元の一社に選ばれ、それに伴って「週刊女性」も“親ジャニーズ”のスタンスが強まっている。版元が「カレンダー利権」にあずかっていることもあり、ジャニーズへの“配慮”が働いたのではと推測されているようだ。

 さらに、なにわ男子の西畑大吾が読売テレビアナウンサーの足立夏保と熱愛中であると10日発売の「週刊文春」(文藝春秋)で報じられた騒動でも、ジャニーズへの「忖度」が疑われる出来事が。西畑が足立アナと密会するために金髪ウィッグとバケットハットで変装している写真などが公開されたことでファンが大騒ぎになり、中日スポーツのウェブ版が〈なにわ男子・西畑大吾に”熱愛報道”…ネットではファン大混乱 一見不思議な関連ワードがトレンド上位を占める状況に〉と題した後追い記事を出したのだが、やはりほどなくして削除されてしまったのだ。

 スポーツ紙はジャニーズ事務所と蜜月関係にあり、基本的に事務所が「後追いOK」を出さなければ週刊誌記事などで触れられることはなかった。ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題をめぐる報道が盛んになったことをきっかけに、そうした忖度が薄れたとの見方もあったが、やはり「忖度文化」は健在だったといえそうだ。