8日放送の『不適切にもほどがある!』(TBS系)は第7話。いわゆる“フリ”の回ですね。最終回に向けて、視聴者に「あのころは楽しかったなぁ」と思わせるための、特に展開しない回。ただ美しくて、優しいだけの回。

 ちょっと前のレビューで、このドラマはタイムマシンモノの「未来を変えてはいけない」という鉄則に抗おうとしているのかもしれないと書きました。それはつまり純子とオガワは震災で死ぬことになるけど、もしかしたらそれを回避するかもしれない、ハッピーエンドになるかもしれないという意味でした。

 クドカンが、タイムパラドックスの鉄則を破ることに説得力を持たせて、誰もが納得する形でうまくやるんじゃないかと、そういう話だったんですが、ちょっとどうやら違うかもしれない。これ、やっぱりちゃんと悲劇かもしれない。そういうザワザワを感じさせる回でした。

 振り返りましょう。