昨今、芸人にとって借金エピソードはひとつのトレンドになっている。益田の1万円は小粒なものだが、霜降り明星・粗品や岡野陽一、相席スタート・山添寛など、「誰にいくら借りている」というトークを披露する芸人は枚挙にいとまがない。

 そんなトレンドを受けて、当のヒコロヒーも“借金芸人”への仲間入りを図っていた時期があった。

 2020年11月、ヒコロヒーはYouTubeで新チャンネルを立ち上げている。その名も「ヒコロヒーの金借りチャンネル」。目標を500万円に設定し、「お金のないヒコロヒーが、お金を借りに行く」という内容のチャンネルである。

「ヒコロヒーさん、お金ないでしょ?」

「ないです、めちゃめちゃない」

 当時のヒコロヒーは週に2~3回スナックでアルバイトをする生活で、本業でのお笑いの収入は月15万円程度で、借金総額は190万円だった。