◆偏愛の人だったけれど……
推しを見るには、舞台作品が最適。野村萬斎が企画・監修した『道玄坂綺譚』という舞台が2015年にあって、能舞台を模した正方形の簡素な空間を生身の平岡が躍動していた姿は、夢うつつの演劇体験をもたらしてくれた。
2017年には、『内田康夫サスペンス 新・浅見光彦シリーズ』(TBS)で4代目の浅見光彦俳優になったのが、これまた嬉しく。そんな我が偏愛の人だったけれど、いつからかピタリと推し活をやめてしまった。
はっきりとした理由はないものの、やはり新世代スター俳優たちが次々登場して取って代わられることで、かつてのジュノンボーイである平岡の足場が不安定になったことは否めない気がするのだ。