ちなみにお悔やみ記事に対する反応には土地柄があり、「伝統的に西日本の方が、訃報に割くスペースが大きい」(同上)のだそう。また、池田氏の訃報に関しては大手紙でも扱いは分かれた。

「いわゆる五大紙(読売・朝日・毎日・産経・日経)の中で、池田氏死去を1面トップで報じたのは読売。これはひとえに学会との関係の深さの表れでしょう。読売は与党にべったりで、自公が手を組む状況で、池田氏死去の扱いが大きくなるのは必然。同時に、聖教新聞(創価学会の機関紙)は数年前から一部の配達業務を読売に委託しており、学会とはビジネスパートナーでもあります。

 岸田政権の支持率が完全に危険水域に入り、自民が頼りとするのは学会の組織力。カリスマトップの死去で求心力が弱まることが懸念される状況の中、その死を1面トップで大々的に取り上げることで、組織の引き締めを狙ったものと見られます。

 一方、毎日は扱いに悩んだはずです。毎日は政権とは距離を置くスタンスですが、系列の印刷会社が聖教新聞や創価学会の機関紙などを印刷しており、学会とは関係が深い。当日の1面トップは速報性が低い文化ネタでしたから、池田氏の訃報をトップに持ってきて“忠誠心”を示す手もありましたが、流石に躊躇(ためら)ったようですね」(マスコミ関係者)

 また別のタイミングで、氏の功罪に触れる記事にお目にかかれるか。