神澤もすぐには思い出せませんでしたが、秘書給与の問題で文春砲を浴び、今年の予算委員会で野党からの追及を受けていましたね。でも、旧統一教会との関係が問題になっている自民党議員が多かったので、あまり印象に残っていなかったのでしょうね。

 一説には、検察はその予算委員会の時から洋上風力発電の賄賂について捜査を始めていたそうで、相当自信を持って強制捜査に踏み切ったのでしょう。しかも、強制捜査が入った4日は秋本事務所には誰もいませんでした。これはとても異例のことです。なので、検察官は事務所を衆議院の職員に解錠させたうえで一度引き上げ、改めて「立会人不在」で入室可能か確認していました。強制捜査時に事務所に誰もいないなんて、おそらく初めてのことではないでしょうか。

 ちなみに国会の関係者以外が議員会館に入館する際は、金属探知機で所持品の検査を受け、訪問先の事務所の承認がないと入れません。しかし、検察官にはそのような手続きはなく、衆議院の職員が「手引き」するのです。「手引き」って、なんだか言葉が悪いのですが、国会で働いている神澤たちからすると、そんな感じです。昨年12月に薗浦健太郎衆議院議員(当時)の事務所が政治資金収支報告書の過少記載問題で強制捜査を受けた時も同じ印象でしたね。