◆大切なのは年齢じゃなく時間の積み重ね方

さとうほなみ
――体でも考え方でも、20代から30代になって、さとうさん自身が感じる変化はありますか?

さとう「私のなかで30歳への恐怖みたいなものは25歳の頃に来ていました。あと5年で30歳だ! と。20歳から25歳までがすごく早かったんですよね。それこそさっきお話したように、寝ずにバイトして、今もガムシャラな私が、さらにガムシャラに生きていた時期だったので、すごく過ぎるのが早くて。この速度で30歳になっちゃったらマズイぞと思って。

でも27歳ぐらいのとき、25歳を過ぎたからって、別に何も変わらないなと思って。だったら、30歳になったって、何が変わるんだ? 何も変わらないじゃん。怖くないじゃん、と。今、34歳になりましたけど、年齢じゃないなと。年齢じゃなくて、積み重ね方だなと」

――年齢ではなくて、積み重ね方。

さとう「はい。大切なのは時間の積み重ね方だと実感しています。確かに、すごくいい作品に出会えたり、いい人に出会えたりして、素敵なことがたくさん増えて、いい年月を重ねているなと感じてはいますが、それが、年齢がどうだからとは特に思いません」