ところで、妻と離別したり亡くなったために再婚した社長が、その妻にいいようにされ、社員たちが迷惑を被っているという話はよく聞くが、この「いなば食品」もそうであると、文春が報じている。

 先週号では、新入社員たち19名が、新生活を送るために案内された社宅が、あまりにもボロ家で呆れ果て、16人が入社を取りやめたと報じていた。

「いなば食品」は、売上高1350億円、従業員数4800人という大企業。社長の稲葉敦央(79)が大の大谷翔平ファンで、現在、ドジャースのスポンサーに名を連ねているという。

 だがこの会社、同族経営で、数々の問題を抱えているようだが、その中でも一番の問題は、後妻に入った稲葉優子取締役会長だという。

 あまりのボロ家に落胆して入社を諦めた女性は、待遇改善を人事担当に求めたところ、こういわれたそうだ。

「すべてを決めているのは優子会長。会長に逆らえばもっと酷い仕打ちがある」

 現役社員のCがこうも話す。

「全社員の共通認識は『会長に関わるとロクなことにはならない』。なまじ気に入られて御側に侍る羽目になっても困るし、不興を買って閑職に追いやられるのもイヤです。いなば食品内の処世訓はただひとつ『女帝には好かれても、嫌われてもいけない』です」

 亭主の社長は尻に敷かれっぱなしだという。

 これが事実なら、この会社に未来はないな。