■さらにミステリーとしても

 ITイケメン律との出会いは偶然ではなく、律が仕組んだものだということも明かされました。過去に律とまことには関係があって、まことは律に「バラが好き」「子どもが好き」と適当なウソをついていたことがある。

 花屋の公太郎は、まことに二股をかけられていた。そして、まことが第1話で転げ落ちた階段に、何かがある。元同僚の朝日も、その場所には関係がありそうだ。

 今回、そうしたミステリーとしての仕掛けも始まっています。まだ予感だけど、『くるり』はミステリーとしてもマジにやる気なのではないかという気がしています。

 大テーマとしての自己の再発見、装飾としてのポップなラブコメテイスト、さらにミステリーとしての仕掛け、この3つが、わりかしレベルの高いところで融合して成立しそうな気がしてるんです。

 もしかしたら、すごい作品になるかもしれない。まだ予感ですけど。

(文=どらまっ子AKIちゃん)