仲良しだった高校時代、付き合うことになって、夜通し語り明かした桜の木の下のベンチ、そんなことを思い出していくうちにアスカちゃんは、たとえ意識が戻らなくてもハルトくんのそばにいることを決意するのでした。

 20代後半、同級生たちにもみんなそれぞれに生活があって、悩みがある。アスカちゃんにとってハルトくんを“見捨てない”という選択は、その生活の一部を犠牲にすることもでもある。

「恋がこんなに苦しいなんて~、恋がこんなに悲しいなんて~」

 うるせえなあもぅ。大人なんだから好きにすればいいし、選択には責任が伴う。それだけのことでしょう。嘆くなよ。